昭和2年(15陽会)1927年

NO4

〈神戸新聞〉
 昭和2年4月17日(日)明石公園グラウンド
 午前11時20分=午後1時20分 (審判)小柴(球)郭(壘)

▽準優勝戰
   (敵失)110 000 021=5
   (安打)011 110 012=7
 神戸二中 100 000 011=3
 姫路中學 000 211 10X=5

   (安打)100 110 10 =4
   (敵失)000 011 10 =3

 〔二 中〕 打得安犠盗三四失
       數點打打壘振球策
 3 眞 鍋 50103000
 4 池 田 51203301
 2 田 中 40101200
 6 小 西 40000101
 8 藤 池 40000000
 1 大 橋 32100110
 7 森 山 40000100
 5 丸 山 40100000
 9 龜 山 30000301
 PH 波戸崎 10100000
     計 3737071113

 〔姫 中〕 打得安犠盗三四失
       數點打打壘振球策
 4  西  41100000
 9 村 上 40000201
 5 椋 本 30001012
 3 三 浦 22102021
 1 水 田 42202000
 2 永 尾 40000101
 8 黒 田 30001010
 7 福 尾 30001110
 6 竹 田 30000010
     計 305407465

△二壘打=龜山、水田△暴投=水田△捕逸=永尾△試合時間=2時間

第一回。二中=眞鍋先づ三壘を過まらして出で直ちにスチールを繰り返して三壘に據ったが續く池田、田中、小西の中堅打者惜しくも枕を並べて三振する。
▲姫中=西投手ライナー、村上三振後の椋本四球を利して出で三浦も左翼前ヒットに續いたが水田投手にゴロを呈して退く。(兩軍零)

第二回。二中=藤池三壘ゴロの後大橋四球に出で森山の二壘ゴロに二進し投手暴投に三進、續く丸山の右前ヒットに生還して一點を先取す、龜山三振。
▲姫中=永尾二壘ゴロ、黒田投手ゴロ、福尾三振に凡退。(二中一、姫中零)

第三回。二中=眞鍋遊撃フライ、池田三振を喫して後田中投手内野ヒットに出でスチールして後捕手逸球に三進してホームを虎視したが小西の投ゴロに點とならず。
▲姫中=竹田三壘邪飛、西三壘ゴロ、村上三振に未だ得點する好機に臨まず。(兩軍零)

第四回。二中=藤池三壘に凡ゴロを送って死して後大橋中堅前にヒットして出たが續く森山は右翼フライ、丸山は二壘ゴロに倒れて空しく退く。
▲姫中=椋本三振の後三浦四球を選んで出でスチールした後水田中前ヒットに三進し水田も二壘に據り最初の好機を迎へ必死となって力戰に努む、續く永尾の三壘ゴロに三浦還り水田一壘手の呆然たる隙にホームスチールに成功す。尚黒田四球に出でスチールしたが福尾の一壘邪飛に止む。(二中零、姫中二)

第五回。二中=龜山三振、眞鍋二壘ゴロの後池田右前ヒットに出でスチールしたが田中左翼フライに退く。
▲姫中=竹田投手ゴロの後西遊撃内野ヒットに出で村上の右翼フライを龜山ポロリと落す間に三進し椋本の三壘ゴロに還る、村上尚三壘に據ったが三浦二壘ゴロ。(二中零、姫中一)

第六回。二中=小西二壘ゴロ、藤池投手ゴロ、大橋三振に凡退。
▲姫中=水田遊撃ゴロ一壘高投に出でスチールして尚投手牽制球を池田三壘へ高投する間に一擧ホームに還る、永尾三振、黒田二壘ゴロの後福尾、竹田共に四球に出たが西遊撃フライ。(二中零、姫中一)

第七回。二中=森山三進、丸山二壘ゴロ、龜山三振に振はず。
▲姫中=村上三振の後椋本遊撃ゴロ一壘悪投に出で二壘へスタートを切った為め刺さる、三浦四球に出でスチールし水田の右中間二壘打に生還又一點を加ふ、永尾遊撃ゴロ。(二中零、姫中一)

第八回。二中=眞鍋投手ゴロに倒れて後池田中前ヒットに出でスチールを續けて三壘に據り田中三振の後小西の一壘ゴロミスに還り一點を恢ゆ、小西二壘にスチールを企てた時捕手牽制球を低投した為め一擧三進したが藤池三壘ゴロ。
▲姫中=黒田左翼フライ、福尾三壘ライナー、竹田中堅フライ。(二中一、姫中零)第九回。二中=三點も勝ち越されて居るので決眦して起った大橋三壘ゴロ一壘低投に一擧二壘に進み森山の二壘ゴロに三進し丸山の三壘ゴロに生還一點を加へ續く龜山左翼を抜く二壘打に出で眞鍋の右前ヒットに三進し眞鍋スチールして走者三二壘に據り此處を先途と戰ったが池田三振して万事休し結局五對三で姫中軍の勝利に帰した。

《武 陽》
[神戸一中、神戸二中、神戸三中リーグ戰之記]
 我が部は多年の悪感情を一掃し、以て兩校の親睦を圖らんとして神戸一中と我が校とのリーグ戰を行はんことを計劃したり。之れこそ交互の技を練り氣を養ふところの好個の機會に非ずや。然るに幸ひに一中の快諾せらるゝ所となち加ふるに神戸三中の参加を得て第一回神戸三中學リーグ戰を開くに到れり。

◎對神戸一中第一回戰
 昭和2年6月12日(日)明石公園
 午前11時20分開始 (審判)原(球審)北村(壘審)

   (敵失)000 010 001=2
   (安打)110 002 120=7
 神戸二中 100 010 000=2
 神戸一中 000 000 000=0

   (安打)000 220 100=5
   (敵失)000 000 000=0

 〔二 中〕 打得安犠盗三四失
       數點打打壘振球策
 3 眞 鍋 41103210
 4 池 田 40001310
 9 波戸崎 40100200
 8 藤 池 40101000
 7 森 山 40201100
 5 丸 山 40101300
 6 田 中 31100210
 1 大 橋 30000010
 2 田 中 40000200
     計 3427071540

 〔一 中〕 打得安犠盗三四失
       數點打打壘振球策
 8 石 黒 30000111
 7 八 木 40100000
 2 深 井 40101000
 1 宮 崎 40101100
 6 西 松 40000101
 9 今 村 30100100
 4 石 本 30102100
 3 長 井 30000300
 5 谷 尻 30000100
     計 310504912

 (投手成績=投球數)
 大橋 14 14 14 14 9 12 16 8 14=115
 回  1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
 宮崎 16 12 17 13 26 14 20 9 16=143