昭和40年10月31日(日)神戸市民球場
▽準決勝
明 石 010 100 101=4
県兵庫 100 000 000=1
(明 石) 打安点 (県兵庫) 打安点
D 寺 井 411 G 大 野 300
E 滝 本 510 @ 勝 400
B 岡 本 420 E 岸 本 310
F 福 島 420 F 藤 田 300
G 田 守 311 C 柳 瀬 200
1 森 田 100 D 前 畑 300
H 堀 井 410 B 志 水 310
C 大 多 310 A 和 佐 310
@8 吉田 210 H 武 蔵 300
A 杉 田 421
計 34123 計 2730
(明石)524007
振球犠盗併残
(県兵)120112
▽本塁打=田守 ▽二塁打=堀井、吉田 ▽失策=明石2(田守、吉田)県兵庫1
(柳瀬)▽試合時間=2時間45分
〔評〕明石がうまく勝を攻略した。左腕からのスローカーブ中心の勝に対し、カーブを捨て、徹底的にストレートを狙った。二回1−2後の外角球を中堅二塁打した堀井が大多のバントに重なる失策でかえって同点。四回は先頭田守が高め外角よりの初球を強引に引っ張って左翼へ豪快な勝ち越し本塁打した。七回は一死後吉田、杉原が長単打してダメ押し点。
勝は球質の軽いストレートを捨て球として使わなかったのが失敗のもとだ。持ち前のカーブを有効に使わなかった点に打ち込まれた原因がある。
しかも県兵庫は打てなかった。一回岸本が先制打してすべり出しはよかったが、引っ張る打法にこだわりすぎた。それほど球威のあるとも思えぬ先発吉田の外角球を引っ掛けては三遊間の好守に阻まれた。
明石はこの吉田が七回一死後ストレートの四球を出すとそれまで2安打の好投にかまわず森田を送って三ゴロ併殺打に打ち取った。當を得たいいタイミングだった。
昭和40年11月3日(水)神戸市民球場
▽敗者復活戦
滝 川 100 000 000=1
県兵庫 150 000 01X=7
(滝 川) 打安点 (県兵庫) 打安点
E 水 野 410 G 大 野 310
F4石野泰 300 @ 勝 511
A 橋 本 410 E 岸 本 421
H 鳴 瀬 300 F 藤 田 311
G 小 西 410 C 柳 瀬 311
B 鍛 冶 400 D 前 畑 400
D 前 田 300 A 森 川 110
@ 曽 根 310 B 志 水 300
H 塚 田 000 H 武 蔵 421
R 藤 村 000
C 土 持 100
4 杉 山 100
7 西 川 200
計 3240 計 3095
(滝川)540028
振球犠盗併残
(県兵)753207
▽二塁打=小西 ▽暴投=勝 ▽失策=滝川3(石野泰、曽根、土持)県兵庫1
(前畑)▽審判=大村、林、八木、清水 ▽試合時間=1時間50分
〔評〕地区予選では県兵庫の2戦全勝、おまけに勝がノーヒットノーランを樹立している。この自信ははっきり現われた。一回タイムリーエラーの応酬で1点ずつのあと県兵庫が二回やや幸運な5点をあげた。
一死一塁後武蔵が遊撃右不規則安打、大野は曽根の拙いフィールディングをねらってバント、これが図に当たり、曽根ファンブルで満塁。連続の強攻策は勝二塁右不規則安打、岸本は前進守備の三塁後方へ安打、藤田左前打、柳瀬が右犠飛して加点した。
滝川は勝のようなカーブ投手が苦手。中途半端な引き付けでは実を結ばず、地区予選に次いで三たび苦汁を飲まされた。勝も明石戦とは見違えるようにカーブのコントロールがよかったが、これも滝川に対する自信にほかならない。
◎県兵庫、2位を獲得◎
昭和40年11月7日(日)神戸市民球場
▽2位決定戦
県兵庫 000 000 100=1
明 石 000 000 000=0
(県兵庫) 打安点 (明 石) 打安点
G 大 野 300 D 寺 井 410
@ 勝 410 B 岡 本 410
E 岸 本 300 E 滝 本 410
F 藤 田 410 F 福 島 410
C 柳 瀬 300 G 田 守 320
D 前 田 300 @ 森 田 410
A 和 佐 400 H 田 崎 200
B 志 水 321 H 山 口 100
H 武 蔵 300 C 大 多 200
A 杉 原 320
計 3041 計 3190
(県兵)231016
振球犠盗併残
(明石)321117
▽二塁打=藤田 ▽守備妨害=杉原(野手柳瀬) ▽失策=県兵庫1(岸本)明石1
(寺井)▽審判=八木、清水、古金、林 ▽試合時間=1時間33分
〔評〕準決勝で明石が4−1で勝った試合の再戦。明石は前試合に続いて勝のストレート、カーブをよくとらえ、六回までは県兵庫の2安打に対し、7安打と優勢な攻撃をみせたが、県兵庫が七回の好機を着実に生かした。
先頭の藤田が左越えに大二塁打、柳瀬四球、前田が送って一死二、三塁。和佐が0−2後スクイズを試みながらサインの不徹底か、三塁走者がスタートせず、むざむざと二死を数えたあと、志水が0−1後、内角寄りの球を右前にはじき返して決勝点をあげた。
好投の森田は内角に強い藤田に好球を呈したのがつまずきのもとで、志水に対してもシュートが中途半端に入って打たれた。
明石で惜しいのは四回の逸機。先頭滝本が安打したが、勝に対する過信からか、福島に打たせて二封。田守三遊間安打で一死一、二塁後森田が中前打したが、中堅手大野の好返球に福島が本塁で憤死した。
六回以後は見違えるように立ち直った勝のストレート、カーブのうまいコンビネーションにかわされ、九回の一死二塁も後続が内角低めへのストレートに引っかかって凡打に終った。投打に上回っただけに惜しい一戦である。
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