昭和30年(43陽会)1955年

NO3

【第37回全国野球選手権大会兵庫予選】
〈朝日新聞〉
昭和30年7月22日(金)西宮球場
▽2回戦
 県兵庫 000 040 000=4
 上 郡 000 000 000=0


 〔兵 庫〕 打安失   〔上 郡〕 打安失
 遊 鳴 川 410   二 横 山 200
 三 藤 本 410   一 藤 田 400
 中 天 野 410   中 鵜 崎 410
 二 三 瀬 300   三 国 貞 401
 一 岡 本 410   遊 桑 原 410
 投 森 滝 300   右 間 鍋 300
 捕 高 橋 400   左 山 田 200
 左右横 山 430   投 山 中 300
 左 小 橋 200   捕 竹 市 210
 右 広 沢 100
     計 3370       計 2831

 (県兵)3701
     振四犠盗
 (上郡)7210

 ▽二塁打=横山、藤本、矢野 ▽捕逸=竹市 ▽ボーク=高橋 ▽併殺=上郡1
 ▽試合開始2時24分=終了4時7分 ▽審判=八木、高島、山田

○…県兵庫は前半山中投手のドロップに悩んだが、5回四本の長短打を浴びせて四点を挙げた。上郡は県兵庫森滝投手のシュートを打てず、三安打を散発したのみで敗れた。

〈朝日新聞〉
昭和30年7月26日(火)神戸市民球場
▽3回戦
 生 野 000 000 000 000 000 0=0
 県兵庫 000 000 000 000 000 1=1

     (延長16回)

 〔生 野〕 打安失   〔県兵庫〕 打安失
 中 大 森 600   遊 鳴 川 500
 右 藤 原 610   三 藤 本 630
 二 足立亘 601   中 天 野 310
 投 山 下 600   中 小 橋 410
 左 藤 尾 500   二 三 瀬 730
 捕 谷 川 610   一 岡 本 500
 三 青 田 621   投 森 滝 600
 遊 足立邦 411   右 広 沢 420
 一 宇 治 400   右 浜 西 210
             左 横 山 611
             捕 高 橋 400
     計 4953       計 52121

 (生野)15120
     振四犠盗
 (県兵)9255

 ▽二塁打=広沢 ▽併殺=生野2 ▽試合開始0時間36分=終了3時43分
 ▽審判=前田、鍛冶川、三輪健

○…生野高は優勝候補県兵庫に捨て身で善戦したが、熱闘十六回遂に力つきて敗れた。
 県兵庫は六回無死二、三塁の好機を走者のボーンヘッドで逸機、ついで十回無死広沢が二塁打で出たが強攻策をとって無為、十一回にも一死二、三塁の好機にスクイズなどを失敗、自ら苦戦を招いた。

 十六回、県兵庫は一死後藤本、小橋、三瀬が連安打して満塁、続く岡本の三ゴロで藤本が本塁に刺されたが、その後バッテリー間のスキをうかがって小橋が本盗に成功、三時間七分にわたる熱戦の幕を閉じた。敗れたとはいえ速球、シュートを武器に県兵庫各打者を苦しめた生野山下投手の健投は称賛されてよい。

昭和30年7月27日(水)神戸市民球場
▽4回戦
 瀧 川 000 000 000=0
 県兵庫 000 000 01X=1


 〔瀧 川〕打安失   〔県兵庫〕打安失
 遊 山 田401   遊 鳴 川301
 二 壷 坂300   中 小 橋200
 PH 三 木100   三 藤 本410
 一 芦 尾420   二 三 瀬300
 中 吉 田400   一 岡 本400
 捕  游 300   右 広 沢310
 三 五 島200   捕 高 橋210
 左 大 西300   左 横 山200
 投 櫻 井300   投 森 滝300
 右 井 川200
    計 2921      計 2631

 (瀧川)5201
     振四犠盗
 (県兵)2410

 ▽併殺=瀧川1 ▽打撃妨害=游1 ▽試合開始7時59分=終了10時12分
 ▽審判=峰本、寺坂、天羽生

○…県兵庫森滝投手は速球とシュート、瀧川櫻井投手はカーブでともに好投。
 瀧川は二回一死一、二塁の好機を、また県兵庫は七回二死後連安打の好機をそれぞれ逸し、双方野手の美技応酬もあって一点を争う熱戦となった。
 
 県兵庫は八回一死後四球に出た鳴川が小橋の犠打で二進、藤本とのヒットエンドランが見事に成功、藤本の一撃は遊撃前で幸運なイレギュラーバウンド、左翼に達する安打となり、鳴川が躍りあがって生還、貴重な一点をあげて勝利を握った。