定期戦観戦記 【元デイリースポーツ記者 武陽野球倶楽部 47陽会 浜田 直人】
♪武陽ケ丘のあかみどり 白き雲湧くユーカリに…。グラウンドに兵庫高校の校歌が流れた。吹奏楽部の演奏にあわせて口ずさむ応援の生徒たち。もちろん、相手校・神戸高校の校歌も。1908(明治41)年にスタートした伝統の定期戦らしい、清々しい雰囲気だ。
先手を取ったのは神戸。二回だった。二死から榎戸が四球で出塁し、二盗に成功。その直後、奥西に右前適時打が飛び出した。五回には左中間二塁打の菅原がバントと暴投で2点目のホームを踏んだ。
劣勢に立たされた兵庫が反撃を開始したのはその裏。無死から小谷が中越えに二塁打し、森下死球の一、二塁から松林の右前打と敵失で1点を返した。調子づいたところで、七回には小谷の四球を足場に、森下、松林の連打や暴投などで2点を奪い逆転した。
こうなれば試合の流れは完全に兵庫に傾いた。八回には代打喜田に左中間への2ランが飛び出すなど6長短打で大量5点をもぎとって試合をを決定づけた。
マウンドの徳は「ボールが走らなくて苦労した」ものの、八回まで神戸打線を2点に抑えて踏ん張った。攻守に神戸を圧倒して兵庫は昨年に続いて2連勝を飾った。
榮監督の話「選手たちは自分たちで試合の流れをつかんでくれた。昨年に続いて連勝できてよかった」
徳投手の話「ボールが走らず調子はよくなかったが、バックが助けてくれてホットしている」
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