85陽会 元山貴臣氏

我々が入学した時は、本校ではなく、鈴蘭台西高のプレハブでのスタートだった。当時は入部したばかりで、ボールは持たず、ランニングや筋力トレーニング中心だったが、先輩たちは限られた練習のスペースを利用して、何ができるかというのを自分たちで考え、練習をしていたことを思い出す。

また、三木の方にある甲南グラウンドが週一回使えるということで、電車に乗り、駅から道具を持ってグラウンドまで走っていた。こうした状態が一年半続いたことを思うと、3年になり本校でのびのび練習できるようになった時はうれしかった。

3年時の思い出として、監督さんがよくキレていたことを覚えている。合宿の二日目『キャプテンが悪い』とマイクで朝のランニング中に言われたのにはこたえた。しかし、夜中、自分も含め騒いでいたのは事実。

また、秋の地区大会前日に『気合が感じられん!』とホワイトボードに背番号と名前。各自で背番号を持って帰り、さらに試合は指示なしのサインだけであった。こんなチームであったが、意地も見せた。市神港に6−7で惜敗したが、次の神戸北戦は、24−1という大差で五回コールド勝ち。そのあとの試合は負けはしたものの、チーム一丸となって試合に向かっていったものだ。神戸高との定期戦は、延長の末サヨナラ負け、悔し涙を流した。

夏の大会は昨年神戸北に大敗を喫した悔しさを忘れていなかった。2回戦の夢前戦で延長11回サヨナラ勝ち、校歌を歌うことができた。先輩たちの、祝福の中、前主将が『おめでとう、ありがとう』と声をかけてくれたのが印象深い。

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