62陽会  奥山泰仁氏

 入部時には10数人いた部員も一人抜け、2人抜け、三年生になったときには、佐伯,奥山、柳川瀬の3人だけになってしまい寂しい思いをしました。

一番の思い出は、やはり神戸高校との定期戦です。一年生の時は惜敗、二年生のときは大敗を喫し、それだけに三年生のとき64で勝ったときのうれしさは、人生最高の喜びと言っていいほどでした。この年の神戸高校はシード高に選ばれる実力校であり、戦前の予想は神戸高校優勢との見方が大半を占めていました。そんな中での勝利は、前年の大敗もあって、3人の三年生にとっては感激の雪辱でした。

試合後、同級生がグラウンドに降りてきて、3人を次々と胴上げをしてくれて歓びを分かち合ったことは、いまだに忘れられない思い出となっております。これも、一、二年生の優秀な後輩たちが力を貸してくれたお陰だと感謝しています。

また、数々の名勝負を生んだ神戸市民球場が、平成7年の阪神大震災により姿を消してしまったため、大切な思い出の一つがなくなってしまい、寂しい思いをしております。全校生徒が応援するなかで行われた神戸高校との定期戦は、野球部員にとって晴れの桧舞台でした。

「西の早慶戦」とも言われるほど伝統ある一戦に出場して、その輝かしい歴史の1ページに足跡を残すことが出来たことを誇りに思っています。

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