70陽会 野方俊克氏               

  照りつける太陽の下、兵庫高校のグラウンドの土を湿らせた汗、その量はそのまま練習の厳しさを物語るものです。

  私たち70陽会の野球部員は選手9人とマネージャー2人でした。ずば抜けて優れた選手はいませんでしたが、熱血漢の主将、右田を中心に、毎日がむしゃらに練習に取り組んでいました。少人数のため昼休みのグラウンド整備や道具の出し入れ、ボール縫いなど、負担が大きく結構きつかったのを覚えています。

   OBの方から『もういっちょう−が力になるんや!』と言われ、10周のベースランニングを11周走ったり、ノックの本数が納得のいくまで受けたため予定を大きく上回ったりしました。

  野球のプレー以外にもっと、もっと大切なことを上月監督や先輩たちから教わったと思っています。

  目上の人に対する礼儀作法、グラウンドに感謝する気持ち、道具を大切にする心、そして厳しい練習に耐えながら鍛えた精神力、向上心、どれ一つ取っても今の私たちに欠かせない財産になっています。後輩たちにも助けられ、3年間の高校野球を全うすることが出来ました。

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