ＮＯ３

創部１００周年にあたって　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　
　

　　　　　　　　　　　　兵庫県高等学校野球連盟 会長
　　　　　　　　　　　　　　　　(神戸市立神港高等学校長)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　     　　　　　　　　　　　　　　　常本　明(55陽会) 

　学校創立並びに野球部創部100周年を迎えられ心よりお慶び申し上げます。

　神戸二中から兵庫高校へと校名変更こそあれ、連綿として受け継がれた野球部の格調ある伝統と歴史の重みは、本連盟加盟校の中でも一際光輝いております。

　県立学校として、大正4年の第1回全国野球選手権大会の出場に始まり、以後昭和23年・24年・30年・41年の計4回にわたる選抜大会への出場を果たされ、現在は県下公立校の古豪として位置付けられております。

　武陽野球倶楽部の皆様におかれましては、母校の復活を強く期待されておられるところと存じます。ただこの十数年来、高校野球を取り巻く環境は大きく変化し、いわゆる文武両道の困難さや選手達の野球に対する価値観の変化、あるいは学校の支援態勢の両極化など公立高校が存分に野球に取り組むには様々な課題を抱えているのが実情であります。

　現在、本県高野連でも関係団体・組織の協力を得て「特待生制度のありよう」等々につき慎重に検討を進めております。出来る限り平等で表裏の無い健全な高校野球、そして今以上に魅力ある高校野球界を作り上げてまいる所存ですので皆様方のお考えもお聞かせいただければ幸甚に存じます。

　さて、私事で恐縮ですが、私は母校兵庫高校に昭和40年に入学・43年卒業の第55陽会員であります。昭和41年の第38回選抜大会では3塁側アルプススタンドから応援したことをしっかりと憶えております。

　勝　順一武陽野球倶楽部会長がエースで中学校の先輩でもありました武蔵さんが一塁手、同期の柳瀬、森川君らも頑張っていました。私も野球が大好きで当時は野球部員を羨ましく思ったものです。

　兵庫県高野連会長としましては、前述のとおり高校野球の健全な発展を願うと同時に地元兵庫より全国大会での優勝校が出てくれることを願っておりますが、武陽会員としましては母校が一つでも多く勝利し、近い将来、再び甲子園の土を踏んでくれることを心より祈念しております。