昭和23年(36陽会)1948年

NO1

[兵庫県中等野球]
昭和23年1月5日(月)西宮球場
 神戸二中 000 001 000=1
 神戸一中 000 000 000=0

 (二中)河野   3054235
     投手   打安振球失残
 (一中)藤後   3013114

昭和23年1月6日(火)西宮球場
▽準決勝
 瀧川中學 001 000 000=1
 神戸二中 000 000 000=0


 (二中)吉川   2343014
     投手   打安振球失残
 (一中)河野   2331235

昭和23年1月7日(水)西宮球場
▽3位決定戦
 神戸二中 020 120 110=7
 灘 中學 100 000 000=1


 (二中)向井     354412214
   (投手)    打安振球失残
 (灘中)伊藤、平松  2515553

[対神戸一中野球定期戦] 昭和23年
 神戸二中 5−0 神戸一中

〈神戸新聞〉
      
            【第20回全国選抜野球大会】
            【第1回選抜高等學校(新制)野球大会】

昭和23年4月3日(土)甲子園
 午後3時5分開始 (審判)本田、伊藤、烏丸、中山
▽1回戦
 神戸二中 000 000 101=2
 早稲田実 000 001 000=1


 〔神二中〕 打安失   〔早 実〕 打安失
 9 岸 本 300   3 高 遠 200
 9 河 本 100   4 田 辺 300
 4 半 田 400   1 荒 川 420
 5 大 西 310   6 海 部 412
 7 藤 池 301   8 浅 野 210
 3 迫 平 410   79 寺 島 400
 8 結 崎 100   5 五十嵐 200
 1 河 野 301   9 高 島 200
 2 向 井 200   7 小久保 200
 6 片 岡 300   2 宮 井 200
             H 磯 貝 100
     計 2722       計 2842

 (二中)5451
     振球残併
 (早実)4880
 (野選)海部
 (時間)1時間50分

〔評〕河野投手の肩定まらず二つの四死球と1安打で出端に襲いかかった大ピンチを二中が見事切り抜け得たのは、荒川の中前安打で二塁からの一挙本塁をおとし入れんとした高遠を本塁寸前で刺した結崎の強肩と、同じく海部の中堅前ライナーを前進しながら地上すれすれで好捕し二塁走者荒川の帰塁を許さず併殺に退けた結崎の好守であった。

 この危機を無難に過した二中はすっかり落ち着きも出來以後早実と対等の試合を運び得たし、六回左翼手の無用の一塁投球が悪投となって與えずもがなの一点を許したが、七回三塁強襲に出た迫平が二盗と二つのバントで同点とし、九回には遊越安打の大西がバントで二進したのち、迫平の三遊間ゴロが野選となり、あまつさえ遊撃の三塁への送球が悪投となって大西すばやく生還し、二中の快勝するところとなった。

 二中河野投手が8個の四球を出しながら早実がこれを活かし得なかったのは、下位打者が著しく見劣りした打線の不備であり、早実敗退の因も実はここにあったといえよう。(米沢生)